カゴを編む

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あけびは山形県鶴岡市羽黒町、

庄内平野からの眺めも美しい月山の羽黒山上り口

手向(とうげ)地区で収穫しています。

JRのポスターでも有名な観光地ですが、

夏は夜のライトアップされた五重の塔など

昔は夢にも見ることのなかった景色にも出会えますし、

美味しい山の幸・海の幸が味わえます。

ぜひ一度いらして見て下さい。

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このカゴは作者不詳の年代物です。地元では「てんご」とも呼びます。

あけびカゴと言えば、これ。

かなりガッチリと補強された編みで

月山筍などの山菜採りに使われました。

軽くてこんもりしたフォルムは編み方を工夫してできたものですが

編み目も美しい仕事ですね。

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背負った時のフィット感も見事です。

私が子供の頃、このカゴの3倍くらい大きな背負いカゴに

いっぱいの荷物入れたその上に乗っかり、

父のお荷物になって雨の月山道をゆく!的な思い出があります。

その頃、うちは月山の山小屋をやっていたので。

父は僧侶で山伏なのですが、この山小屋で参拝者をもてなす仕事も

今思い出しても私から見れば、大変な修行でしたね。

今も昔も生活は自然との共生

家のすぐそこかしこにあけびは自生しています。

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夏、8・9月藪の中に入ればあけびの葉がゆさゆさ

カゴに適した真っ直ぐな新芽を刈ります。

まだ9月でも暑くて、蚊もファンファン寄ってきますし10月の

涼しく秋の気配がワクワクの山がツル刈りのベストシーズンです。

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左の取り立てツルをくるくるっと丸くまとめて乾燥します。

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ツルは節がなく、真っ直ぐで、太いの細いの、なるべく長いのがいいかな。

太いのはガッチリとしたトートにしたり、

半割りにしてバーキンなどに成形します。

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乾いてカチンコチンのツルは、一晩お湯につけて戻し

柔らかくなったところを編みます。

編みあがったものも失敗だ!となれば

そのままドブんとお湯の中へ、

解いて再生します。

なんともあけびの再生力は素晴らしい。

これも羽黒の山の力かもしれない。

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姉は手早く編んでいきます。もたもたしてたらあけびが乾いて硬くなっちゃう!

夏に刈ったツルがこうして編むことができるのが11月ごろから。

湿度の高い山の冬は、ツルが乾きにくいので編むのに適しています。

カゴ屋の冬仕事です。

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細いツルで、ミニでもカゴ

チイちゃいカゴでピンクッションもあります。